トップページ > 本会議の情報 > 平成28年6月定例会 > 平成28年6月定例会の知事議案説明要旨

平成28年6月定例会の知事議案説明要旨

当初提出議案(平成28年6月6日)

 本日ここに、第7回定例県議会を招集いたしましたところ、議員の皆様におかれましては、ご参集いただき、厚くお礼申し上げます。

 去る4月に発生した「平成28年熊本地震」は、甚大な被害をもたらし、今もなお地震活動が続いています。この地震により、お亡くなりになられた方々に対し深く哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。 

 本県では、地震発生直後から救命・救助等応急支援活動にあたるとともに、被災地・被災者のニーズに的確に応えるため、副知事をリーダーとする「平成28年熊本地震支援特命チーム」を設置し、人的・物的支援、被災者の受入れなどを機動的に行ってきております。
 人的支援については、警察・消防の緊急援助隊、災害派遣医療チームをはじめ、被災者の健康相談、被災建築物の危険度判定、避難所の運営、罹災証明に従事する職員など、市町村を含め、延べ1万7千人を超える人員を派遣しております。また、物的支援については、県の備蓄物資をただちに提供するとともに、県民、企業の皆様からご提供いただいた物資を、被災地に派遣した職員や被災市町村からの情報に基づき、避難所へ着実にお届けしてきたところであります。
 被災者の受入れについては、すでに300を超える被災世帯を県内の公営住宅等に受け入れ、寝具など生活物資の提供、個別訪問による生活相談を行っているほか、精神疾患や透析の入院患者を県内病院に、障害者、高齢者を県内社会福祉施設、旅館・ホテルに、それぞれ積極的に受け入れております。

 本県としては、県内の被災箇所の復旧に全力を挙げるとともに、一日も早く、熊本・大分両県の被災地の皆様が元の平穏な生活に戻れるよう、また、両県が復旧・復興を成し遂げられるよう、引き続き、九州・山口各県と一体となって、できる限りの支援を行ってまいります。 

 この議会に提案いたしております議案は、20件であります。その内訳は、条例議案7件、専決処分したものについて報告し承認を求める議案1件、工事請負契約の締結に関する議案9件、財産の取得に関する議案1件、人事に関する議案2件であります。

 まず、条例議案について、ご説明申し上げます。
 第一は、「福岡県税条例の一部を改正する条例」であります。その内容は、「地方税法」等の一部改正等に伴い、法人県民税法人税割の税率の引下げ及び法人事業税の税率の引上げを行うほか、所要の規定の整備を行うものであります。 

 第二は、「大規模災害の被災者に対する使用料及び手数料の免除等に関する条例」の制定であります。その内容は、今後、「平成28年熊本地震」をはじめとした大規模な災害による被災者の経済的負担の軽減を図るため、従来の「東日本大震災の被災者に対する使用料及び手数料の免除等に関する条例」を廃止するとともに、被災者に対する県立学校の入学料や運転免許証再交付手数料などの免除等の措置を講ずるものであります。 

 第三は、「福岡県児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例」及び「福岡県幼保連携型認定こども園の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例」であります。その内容は、保育の担い手を確保するため、保育所及び幼保連携型認定こども園における職員配置の特例を定めるほか、所要の規定の整備を行うものであります。

 第四は、「福岡県屋外広告物条例の一部を改正する条例」であります。その内容は、「屋外広告物法」の規定に基づき、屋外広告物に係る条例の制定及び改廃に関する事務を太宰府市が処理することとするほか、所要の規定の整備を行うものであります。

 そのほか、いわゆる「民泊サービス」に求められる適切なルールづくりに対応して簡易宿所の客室定員の基準を改める「福岡県旅館業法施行条例の一部を改正する条例」、「総合特別区域法」等の一部改正に伴いグリーンアジア国際戦略総合特区における不動産取得税の課税免除の要件を見直す条例であります。

 次に、専決処分したものについて報告し承認を求める議案は、福岡県税条例等の一部改正であります。「地方税法」等の一部改正等に伴い、法人事業税所得割の税率の引下げ及び外形標準課税の拡大を行うほか、所要の規定の整備を行うものであります。

 工事請負契約の締結に関する議案は、伝習館高等学校特別教室棟改築工事ほか3件について契約を締結するもの及び久留米スポーツセンター体育館(仮称)メインアリーナ棟改築工事ほか4件について議決内容の一部を変更するものであります。

 財産の取得に関する議案は、抗インフルエンザウイルス薬を取得するに当たり、県議会の議決を求めるものであります。

 人事に関する議案は、福岡県教育委員会委員の任命及び福岡県監査委員の選任について、県議会の同意を求めるものであります。

 以上、提出議案の概要についてご説明申し上げましたが、いずれの議案も県政運営上緊要なものでありますので、慎重ご審議の上、議決下さいますようお願い申し上げます。

追加提出議案(平成28年6月13日)

 本日、追加提案いたしました議案は、予算議案1件であります。

 今回の補正予算は、「平成28年熊本地震」に対応する国の補正予算を活用した事業の実施に必要な経費を追加するものであります。
 補正予算で増額する額は、一般会計で9億2000万円となり、その結果、一般会計の総額は、1兆8035億6400万円余となります。

 次に、補正予算の内容についてご説明申し上げます。
 「平成28年熊本地震」により、本県及び九州の観光産業に、相次ぐ宿泊キャンセルなど深刻な影響が発生しています。
 これを速やかに解消し、本県及び九州への旅行需要を喚起するため、県内の宿泊施設で利用できる割引旅行券及び周遊型の割引旅行商品の販売並びに九州内の宿泊施設で利用できる電子クーポンの九州観光復興実行委員会(仮称)を通じた九州各県との共同販売、それぞれに必要な経費を措置しております。

 以上、提出議案の概要についてご説明申し上げましたが、県政運営上緊要なものでありますので、慎重ご審議の上、議決下さいますようお願い申し上げます。