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九州の自立を考える会が第4回広域行政セミナーを開催しました

 平成25年5月20日、九州各県議会の議員や県内首長そして九州経済界の皆さん等を会員とする「九州の自立を考える会」(会長:藏内勇夫自由民主党福岡県議団会長)の第4回広域行政セミナー(後援:九州各県議会議長会、九州地方知事会、九州地域戦略会議、福岡県)が福岡市内のホテルで約450名の参加者を集め開催されました。

 吉村敏男副会長は開会挨拶で「『道州制基本法案』の検討が進められているが、内容があまり具体的に示されていない。地方分権改革については、財源と権限の移譲の先に道州制があると考えており、これを実現するには余程の馬力と計画性がないと難しい」と述べられました。
 藏内勇夫会長は、会長挨拶で「われわれは国と地方の役割分担を今一度考え直し、国際競争力をもつ国とするためにも、九州の成長戦略、広域行政の施策を研究していかなければならない。単に都道府県をくっつけただけの巨大な出先機関には反対である。そうならないためには、地方自らが考え、国は、地方の意見を聞きながら議論を進めていくことが大事である。統治機構のあり方を変えていくには、大きな政治エネルギーと国民の理解が必要であり、このセミナーを機に、国のあり方について、皆様と一緒に考えていきたい」と述べられました。

吉村敏男副会長開会挨拶
吉村敏男副会長開会挨拶

藏内勇夫会長挨拶
藏内勇夫会長挨拶


 当日は来賓として松山政司外務副大臣、木原奉文九州各県議会議長会会長(佐賀県議会議長)、松本國寛福岡県議会議長、小川 洋福岡県知事の代理として山﨑建典副知事が出席されました。
 松本議長は「広域行政を取り巻く環境は、道州制の推進へと再び舵が切られた格好になっているが、かたちだけの制度をつくるのではなく、その中身をきちんと議論することが大事で、そのためにも、国には住民への丁寧で分かりやすい説明を求めたい」と挨拶されました。

松本國寛議長挨拶
松本國寛議長挨拶

講師の片山氏と来賓の皆様
講師の片山氏と来賓の皆様


 今回のセミナーでは、総務大臣政務官の片山さつき参議院議員から「アベノミクスと地方分権『道州制はどうなる』」と題して講演いただきました。
  「道州制についてきちんと進めていかなければいけないというのが国の考えであるが、どういう道州制を目指すのかが必ずしも十分に説明できていないために、地方の不安を払拭できていない。道州公務員の身分や財源など『ヒト・モノ・カネ』の問題でもめても、それを補う『技』と『知恵』で解決して、真に国が強くなるための道州制についてみんなで考えていきたい。そして、こうした広域行政のモデルとなることができるのがこの九州ではないか」などの発言に参加者は終始熱心に聞き入っていました。

講演の様子
講演の様子

講演中の片山さつき氏
講演中の片山さつき氏


 質疑応答では、小池邦弘議員から「国と地方の役割分担を見直し、国の権限と財源を併せて移譲することが必要ではないか」との問いに、片山氏からは「道州制はその方向で進めるべきで、道州がひとつの自立した主体として国家機能の一部を担えるようになることが理想である。そこに至るまでの議論が不足しており、そこを乗り越えていかないといけない」との回答がありました。
  最後に、井本宗司理事が「道州制の議論をするときは『大変になりますよ。地方は準備をしてください』と不安を煽るのではなく『こうしましょう』という提案をお互いにやっていかなければいけない。モデルや特区、措置法をつくる等、個々の問題も大事だが、国を挙げて何をやるかを一緒に考えていく大事な時期に来ているのではないか」と挨拶し、閉会しました。

質問する小池邦弘議員
質問する小池邦弘議員

井本宗司理事閉会挨拶
井本宗司理事閉会挨拶