欧州訪問について

 松本國寛議長は、福岡・佐賀両県議会を代表して、小川洋知事、古川康佐賀県知事とともに、平成25年5月11日から15日の日程で、スイス、オランダを訪問しました。

1 国際リニアコライダー(ILC)計画に関する意見交換等

 12日は、多くの研究者が住んでいるジュネーブ近郊のフェルネーボルテール市を訪問し、九州大学の東城順治准教授の案内で、研究者の居住環境や教育環境について調査を行いました。
 13日は、欧州におけるILC計画推進の中核機関である欧州合同原子核研究機関(CERN:セルン)を訪問しました。
 午前中は、ロルフ・ホイヤー所長をはじめ研究者の方々との意見交換や研究施設の視察を行いました。
 最初に、小川知事から、空港の利便性や大学数など、脊振地域の特色や優位性を説明しました。ホイヤー所長からは、「外国の研究者、技術者やその家族が生活するためには、住居、ビザ、健康、医療、教育といった環境を整える必要がある。また、飛行場が近くにあることは非常に重要であり、地域のサポート体制が重要である」との意見が述べられました。

 松本議長からは、「九州7県の知事、議長も一緒になって支援していこうということで、九州全体で盛り上がっている。両知事はしっかりやっていくと思うが、県民と議会の理解と協力が不可欠であり、我々議会もしっかり支援していく」と決意を述べました。
 リニアコライダー・コラボレーション・ディレクターのリン・エバンス氏からは、「地元の方々の理解と協力が不可欠と考えており、日本の方々は非常に理解を示していると感じている」との御意見をいただきました。

 午後からは、地下約100メートルあるにアトラス実験で使用している測定器などの視察を行いました。

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2 ヨーロッパ直行便就航後の誘客に関する意見交換等

 14日は、オランダ政府観光局とKLMオランダ航空本社を訪問し、先月就航した、福岡-アムステルダム直行便の就航状況等について意見交換を行いました。

 オランダ政府観光局のヨス・フランケン局長は、「オランダにとって日本は大変重要な市場である。オランダから日本へ、日本からオランダへと、観光に訪れる方が増え、お互いに伸びて行くことを期待したい」と述べ、松本議長も「福岡が玄関口となるが、我々は福岡だけの情報発信ではなく、九州全体の魅力を、ここオランダからヨーロッパの方々に発信していきたい」と挨拶を行いました。
 今後は、KLMオランダ航空の就航をリンク点とし、経済成長だけではなく文化交流なども含め、どんなプログラムやPRができるか今後も協議を進めていくこととなりました。

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 KLMオランダ航空本社では、ピーター・エルバースCOO(最高執行責任者)をはじめ関係者の方々と、KLMオランダ航空本社のあるアムステルフェーン市のザーネン市長も同席し、直行便の就航状況や今後の計画、福岡県に対する要望等について意見交換を行いました。
 席上、松本議長は、「我々議会も国際交流調査特別委員会、国際交流議員連盟をもっており、知事と協力し合って双方向の交流が進むよう、一生懸命取り組んでいきます」と述べました。
 エルバースCOOからは、「以前、『ようこそジャパン』というのがあったが、『ようこそふくおか』というキャンペーンをやってください。ヨーロッパでは個人旅行が主流なので、個人で楽しむことができる魅力をPRしてほしい」との意見を頂き、今後協議を進めていくこととなりました。

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 KLMオランダ航空本社訪問後、アムステルフェーン市のザーネン市長の案内により、日本人ガラス作家の作品を所蔵しているヤン・ファン・デル・トフト美術館を視察した後、市庁舎内で意見交換を行いました。アムステルフェーン市のヴァン・ザーネン市長は、「アムステルフェーン市は多くの日本企業が拠点を構え、オランダで最大の日本人コミュニティーを形成していることが紹介され、今後も、様々な分野で協力していきたい」と挨拶されました。

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 今回の訪問は、松本議長から小川知事の方へCERNの研究者に熱意を伝える必要があるとのことから視察が実現したもので、視察を終えた松本議長は「誘致の熱意はCERNの研究者に十分伝わったと思う」と感想を述べると共に、「今回の視察で得た情報を整理し、九州に誘致できるよう次に繋げていきたい」と力を込めていました。