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令和6年11月2日 「第12回世界都市フォーラム」参加のため、議長等がエジプト・カイロを訪問
令和6年11月2日から7日までの日程で、県議会から派遣された香原勝司議長と国際交流推進議員連盟の中尾正幸会長がエジプト・カイロを訪問し、本県にアジア太平洋地域統括本部を置く国際連合人間居住計画(国連ハビタット)の主催で開催された「第12回世界都市フォーラム」(会期4日~8日)に参加しました。
今回の都市フォーラムへの参加は、昨年4月、福岡県議会の訪問団が、世界の生活環境の改善というワンヘルスと密接に関わる活動に取り組み、福岡県や本県議会との連携に意欲を示している国連ハビタット本部(ケニア・ナイロビ)で意見交換を行った際に出席の要請があり、その後、議長等に届いた招聘状(しょうへいじょう)に応えたものです。
11月3日の深夜、カイロに到着した一行は、翌日、駐エジプト日本大使館の高田勝信臨時大使はじめ大使館の皆さまのご案内でカイロ郊外の都市フォーラム会場を訪問し、オープニング・セレモニー(開会式)に出席しました。
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会場全景(ハビタットHPより)。 |
日本大使館の高田臨時大使 |
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セキュリティ・チェックに多大の時間を要し、開会式が開催されたアリーナには長蛇の列 |
今回の都市フォーラムへの参加は、ワンヘルスの最大級の国際会議「ワールド・ワンヘルス・コングレス」の本県への誘致に向けて、実際の大規模国際会議の運営方法や課題の調査も目的の一つでした。電子機器のトラブル等も体験し、多くの知見を得ることができました。
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参加者で溢れかえったオープニング・セレモニー会場。2002年にナイロビで開催されて以来12回目となる今回の都市フォーラムには、過去最大の世界182か国、25,000人の行政関係者、専門家、実務家、NPO組織の活動家等とともに、アジア・アフリカ諸国を中心として元首を含め各国の大臣60人以上、副大臣50人以上、さらに自治体の首長も90人以上が参加。 |
翌日(5日)は、5つのホールの大小40を超える会場で実施されている膨大な数のプログラムの中から、特にワンヘルスの主要な関心事項である「都市が直面する気候変動による危機」をテーマとした会議に出席しました。収容人員1000人を超える大会場が満席で、この問題への関心の高さと国際会議で得られる知見への期待を実感しました。
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2018年からエジプト環境大臣を務めるYasumine Fouad氏のスピーチ。 |
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ワンヘルスの理念と生物多様性条約等に関する講演 |
また、この日は、県議会訪問団とは別に世界都市フォーラムに出席されていた本県議会の藏内勇夫議員と合流し、国連ハビタット本部のエルファン・アリ官房長と意見交換を行いました。
アリ官房長からは、主催者であるロスバッハ事務局長が各セッションに出席を要するため自分が代理で意見交換することへの謝罪とともに、事務局長の「福岡県のワンヘルスの活動を非常に評価しており、ハビタットとの連携強化を大変楽しみにしている」との言葉が伝えられました。
続いて、2026年に東京で開催される世界獣医師会大会で藏内議員が世界獣医師会会長に就任されることの報告と同大会でのハビタットとの連携に関する提案があり、アリ官房長からは、「その年はハビタットにとってもNew Urban Agenda(新都市行動計画)を採択して10年目という記念すべき年に当たる。国連では、数年前にトルコの提案で「国際廃棄物ゼロの日」を制定し、さまざまなイベントを実施している。同様に、各国が一緒にワンヘルスに関する問題の解決策を考えていくために、「国際ワンヘルスデー」を制定するなど、皆さんとのコラボレーションによる取り組みを行いたい」との意見が述べられるなど、本県と国連ハビタットの連携強化に向けた大変有意義な意見交換を行うことが出来ました。
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国連ハビタット福岡本部の石垣本部長も同席(左写真:左から2番目) |
また、都市フォーラム視察の合間には、高田臨時大使はじめ日本大使館の皆さまから、エジプトの交通事情その他、この地域の現状やイスラム圏との国際交流に関するご説明を頂き、意見交換を行いました。