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取調べの更なる可視化及び取調べへの弁護人の立会いの検討を求める意見書
近年、刑事司法に対する国民の信頼を揺るがす事案が相次ぎ、取調べを含む刑事司法手続の適正性及び透明性の確保がこれまで以上に求められている。
刑事司法制度は、犯罪の真相解明を図るとともに、適正手続を保障し、公正かつ適切に運用されなければならない。とりわけ、取調べの客観性及び透明性を確保することは、適正な捜査の実現、えん罪の防止及び刑事司法に対する国民の信頼の確保に資する重要な取組である。
2016年成立の改正刑事訴訟法により、2019年から裁判員裁判対象事件及び検察官独自捜査事件については、取調べの録音・録画制度が導入され、身体拘束下における取調べの全過程の録音・録画が義務付けられた。当該制度は、取調べの客観性及び透明性を確保するとともに、裁判における適正な事実認定に資する制度として運用されている。
しかしながら、取調べの録音・録画制度の対象となる事件は限定されており、多くの事件では取調べの録音・録画が義務付けられていない。現行制度の運用状況及び効果を十分に検証し、取調べの更なる客観性及び透明性の確保に向けた制度の充実を図ることが、国民の刑事司法に対する信頼を一層高める上で重要である。
よって、国におかれては、適正な捜査と真相解明を確保しつつ、えん罪の防止及び刑事司法に対する国民の信頼の向上を図るため、次の事項について必要な措置を講じるよう強く要望する。
1 取調べの録音・録画制度について、現行制度の運用状況及び効果を十分に検証するとともに、当該制度の対象となる事件の拡大の要否及び範囲を含め、被疑者の権利保障及び捜査の実効性を踏まえ、必要な法整備について検討すること
2 取調べの客観性及び透明性を一層確保するため、取調べの録音・録画制度の円滑な運用に必要な環境整備に加え、取調べに弁護人が立ち会うことの必要性、効果及び課題を検証すること含め、その他制度及び運用の改善を進めること
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和8年10月1日
福岡県議会議長 大 島 道 人
| 衆議院議長 | 森 英介殿 |
| 参議院議長 | 関口昌一殿 |
| 内閣総理大臣 | 高市早苗殿 |
| 法務大臣 | 山下貴司殿 |