トップページ > 本会議の情報 > 平成28年6月定例会 > 貸切バスの安全確保の徹底を求める意見書

貸切バスの安全確保の徹底を求める意見書

 貸切バスは、内外の観光客や通学、通勤等の足として大切な役割を有している。とりわけインバウンドが著しく増加しているわが国において、2020年に来日観光客4千万人の目標を達成するためには、その安全性への信頼を確保することが重要である。
 このような中、本年1月15日に、長野県軽井沢町で乗客乗員15人が死亡し、26人が重軽傷を負うという痛ましいスキーバス事故が発生した。その原因としては、事業者の安全管理が十分に行われていなかったこと、運転者の大型バスの乗務経験が乏しかったこと、届け出を下回る運賃で運行されていたことなど、様々な要因が指摘されており、貸切バスの安全に対する信頼を損なう事態となったことは誠に遺憾である。
 政府は、この事故を契機に「軽井沢スキーバス事故対策検討委員会」を設置し、再発防止策について検討を行い、6月3日に、貸切バス事業者・運行管理者等の遵守事項の強化、法令違反の早期是正、不適格者の排除、ハード面の安全対策による事故防止の促進等を柱とする「安全・安心な貸切バスの運行を実現するための総合的な対策」を取りまとめたところである。
 よって、国におかれては、貸切バスの安全に対する信頼を回復するために、これらの対策を早急かつ確実に実行されることを強く求める。
 以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。

  平成28年6月21日

福岡県議会議長 中尾正幸

 衆議院議長 大島理森 殿
 参議院議長 山崎正昭 殿
 内閣総理大臣 安倍晋三 殿
 国土交通大臣 石井啓一 殿
 内閣官房長官 菅義偉 殿