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日中暫定措置水域および中間水域における資源管理、操業秩序等に関する意見書

 九州北西部に広がる玄界灘は、大陸棚の浅海域であるとともに、暖流の黒潮から分岐した対馬海流が流れ、アジ、サバ、ブリ、サワラ等、多くの魚種の好漁場となっている。玄界灘では、本県海面漁業生産量4万7千トンの大部分が漁獲されている。
 玄界灘で漁獲されるアジ、サバ、ブリ、サワラ等の主要魚種は、玄界灘を含む日本海西部から東シナ海にかけての広い海域に一つの系群として生息しており、海域内を広く回遊している。
 一方、東シナ海では、日中漁業協定で設定された日中暫定措置水域および中間水域の日本側境界線付近において、「虎網」と呼ばれる大型の漁網を用いて漁を行う中国漁船が数百隻規模で操業している。虎網は、光で魚を誘引し、長さ1キロメートル以上の巨大な網で一網打尽にする漁法であり、アジ、サバ等が、幼魚も含めて大量に漁獲されている。
 この乱獲が、アジ、サバ等の資源の減少、ひいては玄界灘での漁獲量の減少につながることは必至であり、本県の漁業関係者は、非常に危機感を強めている。
 よって、国におかれては、次の事項について特段の措置を講じられるよう強く要望する。
1 日中暫定措置水域および中間水域において、適切な資源管理体制と操業秩序を早急に確立させること。特に水産資源に深刻な影響を与える漁法である中国の虎網については、禁止を視野に入れた徹底した対策を早急に確立するよう強く働きかけること
2 我が国の領海および排他的経済水域における監視、取締体制を充実・強化すること

 以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。

  平成26年6月24日

福岡県議会議長 加地邦雄 

 衆議院議長 伊吹文明 殿
 参議院議長 山崎正昭 殿
 内閣総理大臣 安倍晋三 殿
 総務大臣 新藤義孝 殿
 外務大臣 岸田文雄 殿
 農林水産大臣 林芳正 殿
 内閣府特命担当大臣 山本一太 殿