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国際リニアコライダー(ILC)研究所の九州誘致を求める決議(平成25年6月25日)

 本県と佐賀県にまたがる脊振地域が、国際リニアコライダー(ILC)研究所の建設候補地の一つに挙げられている。
 質量の起源とされるヒッグス粒子の性質解明や未知の粒子の発見に挑み、宇宙創成の謎に迫るILC研究所は、アジア、北米、欧州の各国が協力して世界に一カ所だけ建設し、世界中から第一線の優れた研究者が集結することとなる最大級の国際プロジェクトである。
 ILC研究所と研究者をサポートする都市機能や大学・研究機関の集積において優れたポテンシャルを有する九州・脊振地域での立地が実現すれば、この地域に1万人を超える世界の研究者とその家族が居住・滞在するようになり、国際的な研究機関や関連施設も進出して世界最先端の科学技術拠点となる国際研究都市が誕生する。その効果は、建設と運用による膨大な需要創出にとどまらない。産業・技術イノベーションの促進、これに伴う周辺地域への新しい産業の集積、世界における新成長セクターとしての九州ブランドの確立など、極めて大きな波及効果がもたらされ、九州経済活性化の起爆剤となることが期待されている。
 さらに、人類の英知を集めた研究が日本で行われることは子どもたちに壮大な夢を与え、学生が優れた研究者・技術者と身近に交流すること等によって、理系離れと言われて久しい我が国の科学技術教育の水準向上に寄与することも確実である。
 こうしたことから、本年2月、九州・山口地域の産学官政が一体となって「ILCアジア―九州推進会議」を設立し、誘致を目指しているところであり、また、九州地方知事会とともに九州各県議会議長会においても、九州全体のプロジェクトとして、誘致活動を支援していくこととされている。
 よって、福岡県議会は、これらの活動と緊密に連携し、ILC研究所の九州・脊振地域への誘致実現を強力に推進するものである。

 以上、決議する。

  平成25年6月25日

福岡県議会