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ブラッドパッチ療法の保険適用及び脳脊髄液減少症の診断・治療の推進を求める意見書(平成25年3月28日)

 脳脊髄液減少症とは、交通事故、スポーツ外傷、落下事故、暴力等、頭頸部や全身への衝撃により、脳脊髄液が漏れ続け、頭痛、首・背中の痛み、腰痛、めまい、吐き気、視力低下、耳鳴り、思考力低下等のさまざまな症状が複合的に発症する疾病と言われている。
 平成23年度、厚生労働省研究班は「脳脊髄液減少症の診断・治療の確立に関する研究」の報告書に、「交通事故を含め外傷による脳脊髄液の漏れは決して希ではない」と明記した。さらに、脳脊髄液減少症の一部である「脳脊髄液漏出症」の画像診断基準が定められ、昨年5月に、治療法である硬膜外自家血注入療法(いわゆるブラッドパッチ療法)が「先進医療」として承認。7月から平成26年度の保険適用を目指し、ブラッドパッチ療法の治療基準づくりが開始された。
 よって、国におかれては、脳脊髄液減少症の現状を踏まえ下記の事項について適切な措置を講じられるよう強く要望する。

1 ブラッドパッチ療法の治療基準を速やかに定め、平成26年度に保険適用とすること
2 「脳脊髄液減少症の診断・治療の確立に関する研究」を平成25年度以降も継続し、「診療ガイドライン」の早期作成とともに、子どもに特化した研究及び周辺病態の解明を行うこと
3 脳脊髄液減少症の実態調査を実施し、患者・家族に対する相談及び支援体制を確立すること
4 先進医療であるブラッドパッチ療法に資する医療施設を早急に整備すること

 以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。

平成25年3月28日

福岡県議会議長 松本國寛

 衆議院議長 伊吹文明 殿
 参議院議長 平田健二 殿
 内閣総理大臣 安倍晋三 殿
 総務大臣 新藤義孝 殿
 文部科学大臣 下村博文 殿
 厚生労働大臣 田村憲久 殿
 国土交通大臣 太田昭宏 殿