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地球温暖化防止森林吸収源対策の推進による森林・林業・山村の活性化を求める意見書(平成16年6月23日)

 我が国の森林は、古来、国民生活と深くかかわってきた。木材の生産はもとより、災害の防止、良質な水の安定供給などを通じて、安全で豊かな生活が築かれ、多くの日本人にとっての原風景や信仰の対象となることで精神活動も支えられてきた。

 また、私たちが生活していくことのできる環境を守る上で、重要な役割を果たしている。特に、近年では、地球温暖化の主たる原因である二酸化炭素の吸収源として重要な役割が期待されている。

 地球温暖化対策については、京都議定書に定める我が国の温室効果ガス削減目標6%のうち、3.9%を森林による吸収量で確保することとしており、削減約束の達成には森林の健全な育成が不可欠なものとなっている。

 しかしながら、我が国の森林整備を担う林業は、国産材の長期的な低迷により採算性が悪化し、必要な間伐などの手入れや植林がされず、このままでは吸収量の確保を含め、森林の有する多面的機能が大幅に減退するおそれがある。

 このため、森林整備に必要な財源を確保し、あわせて国産材の利用を推進することにより、森林吸収源対策を着実に進めていくことが極めて重要であり、この対策の推進は、林業の活性化を通じて、山村地域の振興にもつながるものである。

 よって、国におかれては、多面的機能を持つ森林整備の諸対策を一層充実させるためにも新税創設等も含めた新たな財源確保に努められ、地球温暖化防止のための森林吸収源対策の確実な推進と森林・林業・山村の活性化を図られるよう強く要望する。

 以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。

 平成16年6月23日

福岡県議会議長  井本 宗司

衆議院議長    河野 洋平 殿
参議院議長    倉田 寛之 殿
内閣総理大臣  小泉 純一郎 殿
総務大臣     麻生 太郎 殿
財務大臣     谷垣 禎一 殿
農林水産大臣  亀井 善之 殿
環境大臣     小池 百合子 殿