トップページ > 本会議の情報 > 令和2年2月定例会 > 日田彦山線復旧問題に関する決議

日田彦山線復旧問題に関する決議

 

 平成29年7月に九州北部を襲った集中豪雨災害によりJR日田彦山線の添田駅と夜明駅の間が不通となって、既に3年近くの歳月が過ぎようとしている。   
 この間、地域住民の生命線であり、宝であった日田彦山線の早期復旧を求め続ける住民の声がJR九州や知事に届いていないがごとく、復旧問題の解決は何ら進捗せず、むしろJR九州から、地域住民の願いに反したBRTによる復旧案が提案される等、住民の不安と不信は増大するばかりである。また、代行バスが運行しているものの、定時性、速達性、安全性に欠け、通勤、通学の足としての機能は不十分で、このままでは、地域の衰退が加速する恐れがある。
 しかるに、住民生活の安全と安心に責任を負う知事が自らの立場を明確にせず、住民に寄り添った問題解決に積極的に取り組まない現状は、極めて遺憾である。
 このような状況を打破するため、福岡県議会議員が中心となって活動する九州の自立を考える会がJR九州との意見交換を行い、添田町や東峰村の声を聴く中で明らかになったのは、本地域の観光その他の産業を振興し、住民生活の利便性や安全性を向上させることの重要性であった。日田彦山線の復旧に関しては、定時性、速達性、安全性を考慮しつつ、経営の安定・継続も必要であり、早急に復旧を進めるとともに、交流人口の増大と定住人口の維持・増加を図り、利用者を確保しなければならない。
 また、幹線となる日田彦山線だけではなく、広域的な観点に立って、地域住民の生活と交流を支え、また、人々が自然環境や景観に優れた本地域を循環して楽しむことができ、観光面にも寄与する地域内交通ネットワークの整備を、併せて検討するべきである。
 よって、福岡県議会は、本県がJR九州や関係自治体と連携し、早急に住民に寄り添った地域振興に取り組むとともに、これを長期的かつ安定的に継続するため、振興基金等の確実な財源を確保するよう求めるものである。
 以上、決議する。

  令和2年3月27日

                      福岡県議会