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女性アスリート育成の支援強化を求める意見書

 オリンピック競技大会においては、女性が参加できる競技種目数は回を増すごとに増加しており、2012年のロンドン大会でボクシングに女子種目が採用された。
 しかし、歴史の浅いボクシングやレスリングなどの女子競技は、競技人口も少なく、学校の部活動や地域クラブで活動しているところは限られており、組織的・継続的な育成体制も確立されてないのが現状である。このため、福岡県では、学校や公共スポーツ施設等を活用したこれらの女子競技の強化拠点の整備や、優れた素質を有する選手の発掘活動などを通して、女性アスリートの育成に取り組む方針である。
 しかしながら、女性アスリートには、男性にはない女性特有の様々な課題があり、その育成に当たっては、女性の身体機能等を熟知している女性指導者によるいわば特別な指導が必要であるともされているため、併せて女性指導者の養成・拡大にも取り組まなければならない。
 地方に在住する若い女性たちが世界を目指してスポーツに挑戦できる環境づくりを後押しすることは、女性のスポーツ参加の拡大や、明るく活力のある地域づくりにつながるものであり、わが国の「地方創生」及び「女性が輝く社会」の実現に大きく寄与するものでもある。
 よって、国におかれては、こうした地方の特色ある取組が円滑に実施されるよう、次の事項について適切な措置を講じ、地方と一体となって女性アスリートの育成に努めるよう強く要望する。
1 女性アスリートの育成システム構築に向けて取り組む自治体に対する支援を行うこと
2 地方の才能ある子どもたちからトップアスリートに至るまでの道程を整備し、計画的・継続的に発掘・育成・強化できる十分な指導体制を確立するとともに、そのための必要な予算措置を講ずること
3 女性特有の課題に着目した女性アスリートの戦略的強化に向けた調査研究及び女性指導者の養成・拡大などの充実・強化を図ること

 以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。

  平成27年2月24日

福岡県議会議長 加地邦雄   

 衆議院議長 町村信孝 殿
 参議院議長 山崎正昭 殿
 内閣総理大臣 安倍晋三 殿
 文部科学大臣 下村博文 殿
 女性活躍担当大臣 有村治子 殿
 地方創生担当大臣 石破茂 殿