ねぎ、生しいたけ、畳表に係るセーフガードの本格発動に関する意見書(平成13年12月10日)
輸入が急増し、国内農家の経営を圧迫しているねぎ、生しいたけ、畳表については、本年4月23日から200日間の期限として、一般セーフガードの暫定措置が発動され、輸入量は減少し一定の効果が認められたところである。
この間、産地においては、国際競争力のある生産体制を確立するための低コスト化、高付加価値化等の抜本的な構造改革に懸命な取り組みが進められてきた。
しかしながら、11月8日に暫定措置期間が終了するやいなや、三品目の輸入量は暫定措置輸入枠水準を大きく上回る水準となっており、生産者は不安な気持ちを抱きつつも生産に勤しんでいる。
政府は、話し合いによる解決を目指し、中国との二国間の協議が進められているところであるが、期限切れとともに輸入が急増するという実態からして、今ここで、本格発動しなければ、暫定措置を発動したことも意味を持たない。一般セーフガードは、WTO上認められた正式な手続きであり、輸入の増加に対処する手段として、今、本発動をしなければ今後の発動も見込めるものではない。
よって、政府におかれては、経営が危機に瀕している三品目の生産農家に思いを致し、相手国に躊躇することなく断固本格発動すべきである。
以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。
平成13年12月10日
福岡県議会議長 藏内 勇夫
内閣総理大臣 小泉 純一郎 殿
外務大臣 田中 眞紀子 殿
財務大臣 塩川 正十郎 殿
経済産業大臣 平沼 赳夫 殿
農林水産大臣 武部 勤 殿