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十中大雅副議長の職責放棄に関する決議

 

 十中大雅副議長は、秋田章二議長はじめ当議会各会派の代表者等に何ら事前の相談も説明もないままに、去る11月16日、突然、久留米市内で記者会見を開き、来年1月に行われる久留米市長選挙に立候補すると表明した。さらに十中副議長の議員並びに副議長の辞職願は、秋田議長が公務出張で不在であった15日に議会事務局に預けられ、16日には重ねて内容証明付きで郵送されるという異例かつ不誠実な形で提出されたものであった。秋田議長がようやく辞職願の内容を確認できたのは公務出張終了後の19日であったが、十中副議長は、職務上、当然、このような秋田議長の公務日程を熟知していたはずである。また、この辞職願には、福岡県議会会議規則(昭和31年9月17日議決)に反する不備があり、記載された辞職理由も副議長という要職に照らし不明確なものであった。
 議員の辞職及び副議長の辞職は議会の許可を要するのが原則であり、特に、議会で選挙され、議会運営の重責を議長とともに託された副議長の職をわずか9月定例会の1会期務めただけで唐突に辞するのであれば、選任した議会に対し、辞職の正当な理由を説明し、その理解を求めるという説明責任も、また副議長の職責であることを自覚するべきである。
 また、副議長が辞職し、不在となれば、12月定例会は、議長に事故あるときは審議ができなくなるため、新たな副議長の選任が不可欠となる。このため、選挙日程の追加等により、災害対策、経済対策、コロナ禍関連予算など重要議案の審議に多大な支障が生じることは明白である。副議長の職務は、円滑な議会運営を図ることにあり、また、辞職の許可があるまではその職務を遂行する責務を有することを決して忘れず、議会運営の混乱回避のために最大限の努力を尽くすべきである。
 しかるに、代表者会議に出席し、説明責任と副議長の職責を果たすよう求める秋田議長の再三の要請にも関わらず、結局、十中副議長の出席はなく、残念ながら、今後もその職責が果たされることは期待できない。
 よって、本県議会は、議会審議の責任を果たすために十中大雅副議長の辞職を許可し、新たな副議長を選挙せざるを得ないとしても、十中副議長の道義的、政治的責任を明確にし、もって県民の本県議会への信頼を確保するため、その職責放棄に抗議し、これを非難するものである。
 以上、決議する。

  令和3年12月1日

                      福岡県議会